先日こんな話を聞きました。
今、美容学校を卒業しても美容師になる人は半分にも満たないと。
つい最近まで美容学校は美容師を養成する学校だつた筈。ところが今やエスティシャンになる人もあれば、ネイリストになる人、メイクアーチスト、フリーのヘアメイクになる人も。
そしてただ単にカルチャーとしてオシャレを身につけたいからという人も居る。
ファッションの進路が多様化しているのです。
ここでふと思うことがあります。そういえば女性が美容師になったとしても、お店を持ちたいという願望を持ち続ける人が最近ほとんど少なく途中でその多様化するファッション関連産業や他の職業に転身していく人が多く見られるのです。それまで大変な苦労をして技術を身につけたのにもかかわらず。
彼女たちの心の方向はどこにあるのか、リーダーとしてどうしてあげたらいいのか、いつも悩むところです。
世の中は今女性起業家が大変多いこの世の中に何故彼女たちは店を持ちたいという願望を捨てて行くのか・・・
正直なところその理由はほんとうは分かっているのです。大変そうだからなのです。楽しく日々を過ごしたい彼女たちの目の前で最も敬遠したくなるような過激な光景が次から次と美容室の現場に展開されるからでしょう。人の問題、経理お金のやりくり、競合店対策、その上、社会情勢把握や過激に変化する流行の把握・・・経営の裏側?を美容室は毎日包み隠さず、彼女たちに身近に見せてしまっているからなのでしょう。
お客様を美しくする努力だけなら一向に苦にしない彼女たちにも、経営という修羅場を連日見せつけられると女性の、平穏を求める優しくて控え目な本性がそれをどうも許さないのかもしれません。
しかし彼女たちは本当に店を持つ夢を捨ててしまったのでしょうか?
同じファッション業界を見渡せば、エステサロン、ネイルサロン、まつ毛エクステやらアクセサリー、ブティック・・女性オーナーの次から次の起業開業は凄い勢いです。
女性美容師だってできることなら、自分らしさをいっぱいあふれさせた素敵な美容室を持ちたい筈です。
女性が美容室をやるなら何歳までだってできるのです。五十代、六十、七十代だって・・・
何しろそもそも美容室、昔はみな女性オーナーだけだったのですから。
でも、店を持ちたいのに持とうという気持ちが萎えていく。
この矛盾は特にこの二~三十年、女性美容室の温かくて楽しい花園に、チェーン理論やら企業間競争やらいっぱい持ち込んだ男性美容師たちの責任?が相当ありそうです。
でもどうでしょう?
そろそろ時代の潮目は変わりつつあることを彼女たちは気づいているでしょうか。女性の感性あふれる美容室。今多くのお客様がこのことを求めているように感じるのです。
たとえ小さくとも、美しくて安らげて、優しさにあふれた美容室。そしてこころをこめて似合うヘアデザインを生み出してくれる繊細な技術。女性ならではの世界。幸せな気分を大切にしたい女性の気持ちを一番分かるのは女性の美容師たちなのです。
女性美容師たち、あなたはこれからも迷うのでしょうか?
そして我々男の美容師たちはあなたたちとどのように共感し共栄していけばよいのでしょうか?今あなたの選択を我々はこの変節の時代のうねりの中で息を止めるほどの気持ちでじっと見つめているのです。
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